カンキツにおけるフジコナカイガラムシの発生生態と防除対策 (虫害班 主任研究員 宮下裕司) 写真1 フジコナカイガラムシ寄生果 写真2 フジコナカイガ ラムシ越冬状況 図1 フジコナカイガラ ムシ越冬時の寄生部位 (12月調査 n=479)病害虫防除室 18年5月30日 ナシマルカイガラムシ 本県でも近年増加傾向にある「ナシマルカイガラムシ」の防除適期が近づいています。そこで今回 はナシマルカイガラムシについて紹介します。 カイガラムシは寄生した植物の葉や幹の汁を吸い取る、非常に厄介な害虫です。 そのカイガラムシの被害にも、間接的に被害をうけるもの、 直接被害をもたらすものの2種類に分けられます。 まず、直接的な被害は、葉や幹の汁を吸うことで栄養素をなくす
カイガラムシ 防除
カイガラムシ 防除-によるフジコナカイガラムシに対する 防除効果(平成年) 注)13月12日に「富有」、「伊豆」(主 幹部周り約60cm)の主幹部に40cm幅 で同量の水と混合した薬剤を塗布。 24月21日にフジコナカイガラムシ 図1 樹幹塗布法の仕組みふ化幼虫約100頭/新梢を接種。防除方法:6月の幼虫の時に、スミチオン乳剤の1000倍液、カイガラムシエアゾールなどを散布。 冬、マシン油乳剤を60倍に薄めたものを散布する。 カメノコロウカイガラムシ 発生時期:年一回 6月
< 防除のポイント > 寄生しているカイガラムシの種類を確認する(最寄のja、農業改良普及センター等指導機関にご相談ください)。 生育期のカイガラムシ類の防除は幼虫発生初期をねらう(防除はふ化後早いほど効果が高い)。松枯れ防止と庭木の害虫防除に マツノマダラカミキリ+マツカレハ カイガラムシ+ケムシ類 同時防除に マサキ オオムラサキ等 多数 カイガラムシ類 成虫・幼虫・卵 成虫・幼虫 発生時期 主な病状 幼虫・成虫 5月下旬から15日間隔で3回散布。カツラマルカイガラムシの 被害予測と薬剤防除法 地球温暖化は多くの生き物に様々な影響を与えます。昆虫と農林業との関わりで言えば、これまで日本 で生活できなかった南方性の昆虫が温暖化により日本本土へと分布を広げ、新たな害虫として問題化する
フジコナカイガラムシを的確に防除するためには、フジコナカイガラムシの生態をよく理 解し、生態に合った防除をする必要があります。 雌成虫 雄成虫 2齢幼虫 05mm 5mm 生活環 年3回の発生で、主に1,2齢幼虫が果樹の粗皮の隙間で越冬します。越冬した幼虫カキにおけるフジコナカイガラムシの発生増加の原因と防除法 図1 防除体系別の発生消長 0% 5% 10% 15% % 25% 4/1 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 10/1 11/1 寄 生 果( 芽) 率 8月合ピレ区 無散布 8/25に合ピレ剤を散布 図2 粗皮削りの防除効果(7/15調査) (虫害班 研究員 宮下裕司) 23%②カイガラムシ類の発生が多い場合は、 発芽前にスプレーオイル50倍の加用 散布と樹幹塗布の両方を実施する。 ③樹幹塗布は主幹部の粗皮を30cm以上 削り、塗布する。 直径cm 以上の樹は40ml を塗布。 直径cm 以下の樹はml を塗布。 特別防除 カイガラムシ
カイガラムシを防除するおススメの薬剤は? カイガラムシには特定の殺虫剤が必要になります。 そこでカイガラムシの殺虫剤におすすめの商品を3つほど紹介しますね。 先ほども説明しましたように、カイガラムシの繁殖期は5~6月です。防除適期は成虫の発生がピークとなる6月中旬~7月 上旬と、産卵最盛期の7月中旬~8月上旬であり、かん きつの主要害虫であるヤノネカイガラムシと防除時期が 写真-1 ヤノネカイガラムシの雌成虫 重なることが多い。ナシ園におけるナシマルカイガラムシの発生消長と防除対策 109 ――49 ―― 主にナシの樹高とほぼ同じ高さで飛来していることが明 らかとなった(表―1)。雄成虫の発生消長を図―4 に示 した(齊藤ら,08 を一部改変)。雄成虫は6 月中旬か
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